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V-Strom650のコンビネーションメータ電圧表示と実際のバッテリー電圧の差 [バイク]

V-Strom650にはコンビネーションメータ(要するにメータ関連の液晶表示)で電圧を表示できます。
ですが、いつも低い電圧なので車検の時にスズキの人に聞いたところ、キーを入れて電源を入れるとローランプやECU(コンピュータ)に電流を流す必要があるため電圧が低くなる、という説明でした。
じゃあ、実際に電流を測定しみよう、と試してみました。
(スズキさんの説明は完全には正しくなかった。)
残念ながら一部の電流は測定できなかったのですが分かったことがあるので書いておきます。

測定結果は以下です。
[ ]はコンビネーションメータの表示、< >はバッテリー端子の電圧とします。

キーOFF時:[-----] <12.8V> <1mA>
キーOFFなのでコンビネーションメータに電源が入らず表示なし。

キーON時:[11.7V] <12.3V> 注1

(キーON+エンジン起動)時:[14.1V] <14.6V>

注1:
電流計をつなぐとエンジン起動せず、電流計の内部抵抗と線の抵抗が影響していると想像。
それだけ敏感な回路なのかな。
mA単位で10Aくらいまで測定できるDC型電流プローブがあれば測定できるかな。
(たぶん、セルを回すときに電流が過渡的に流れる(こういうのを突入電流といいます)のですが、それが10Aくらいじゃないかなあ、と根拠もなく、予想しているだけです。でも、さすがに100Aは流れないと思うのですけど。)

電流計はテスターを電流モードにして測定しました
001-bike.jpg

結論:
バッテリー端子の電圧が実際のバッテリー電圧なので、コンビネーションメータの電圧はそれより約0.5V低く表示していることになります。
逆算すれば、コンビネーションメータ表示の電圧値に0.5Vを加えれば実際のバッテリー電圧の値である、ということです。
ここ、大事なのでV-Strom650乗りの人は覚えておいた方がいいです。

11.7Vって、えらく低い値だなあ、と思っていたのですがこれで一安心。

キーをONにすると、バッテリー電圧が0.5V下がるのですが、これがスズキさんが説明していたことですね。


考察:
1. 待機電流
キーOFF時の電流は、一般的に待機電流と呼ばれる部類の電流であるといってよいでしょう。
そこで、1mAは大きな数値なのかどうか?

V-Strom650に取付けられているバッテリーは
FB SUPER MF FTX12-BS
仕様書を検索すると
 10時間率容量:10Ah
とあるようなので
1Aの電流を10時間流すことができる、
ということになります。
仮に10Ahの容量で、1mAの電流を流すとすると
10/(1*10^-3)=1,000h
1,000時間が目安となります。
1,000時間は約40日なので、1か月と10日の間は放置してもよい、ということになります。
しかし、私個人の考えとしてはいろいろなマージンを考慮して2週間に1回はエンジンをかけてバッテリーを充電してあげたいかな。
1か月くらいバイクを動かさないのなら、せめてバッテリーのマイナス端子は外しておきたいですね。
......と、いう目安になります。

2. コンビネーションメータ側の等価抵抗値
電流が分かったのでオームの法則からバッテリーを電源と見立ててコンビネーションメータ側の抵抗値を計算できます。
抵抗値は、
12.8[V]/1[mA]=12.8[kΩ]
この抵抗値は、待機電流を少なくしたいという観点からは大きい程良いですね。
じゃあ、10kΩ台の抵抗値は大きいのか小さのか、といわれると、経験的には数十kΩ程度は回路定数として選択することがあるので大きな抵抗値、とは残念ながら言えないですね。
まあ、普通なんじゃないでしょうか。

大した測定はしていないですが、ざっとこんなことが分かったので書いておきました。


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