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XLX250Rのパルサコイル故障(2011年秋) [バイク]

このページは、リンクの一番上にあるYahoo!ジオシティーズ サービスが終了することになったので、このブログに移植したものです。
内容が古ければご容赦願いたい。
ブログに移植するのは、ジオシティーで作った内容も少ないし、テキストエディタで書いたのでちょっといじればこのブログでも表示できるので、他のホームページサービスの登録をして管理するサイトを増やすのも面倒、と思った次第。
文章は適当に修正、加筆するかもしれない。

なお、2019年4月1日以降、Yahoo!ジオシティーズ サービスは以下のようになる、とのこと。
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XLX250Rのパルサコイル故障(2011年秋)





  • エンジンストップ
    前兆なく、いきなりエンジンストップ。
    キックをしても反応なしでエンジンが回りだす雰囲気が無い。

    帰って状況を確認。
    プラグの火が飛んでいない。
    バッテリーは生きている。ウィンカーも出る。充電系は問題ない模様。
    ガソリンはキャプへはいっている。キャブから出ているかは見えないがプラグの焼けは普通。別のプラグに交換しても変化なし。
    サービスマニュアルを見ながら点火系のチェックをした。
    その結果、
    ・イグニッションコイルの1次側はOK。
    ・イグニッションコイルの2次側は約9kΩ。
    ・ACジェネレータの抵抗はOK。
    ・パルサコイルの抵抗はオープン?
    ・CDIユニットは大丈夫の模様。
     テスタチェック(サービスマニュアルによれば、テスタ仕様によって値が変わる模様。テスタの内部抵抗・回路の違い?)なので正確ではない。CDI各端子間の抵抗値を比較しつつ全体的な傾向が同じという意味でマニュアルに近い値が出ている。

    サービスマニュアルの値と比較した結果、
    ・イグニッションコイル

    ・パルサコイル
    が故障したと思われた。
    普通、2つの部品が同時に壊れる可能性は低い。
    信号の流れとしては、
    [パルサコイル] → [CDIユニット] → [イグニッションコイル]
    なので、パルサコイルとイグニッションコイルが壊れるなら、CDIユニットも壊れている可能性がある。

    パルサコイル(パルサジェネレータ)でエンジンの回転からコイルに誘起した交流電圧(パルス信号)をCDIでタイミング制御してイグニッションコイルで高圧に昇圧してプラグで点火、のはず。

    部品屋さんに問い合わせたところ、幸い、イグニッションコイル、キャップ、パルサジェネレータの在庫があるとのこと。キャップは、パーツリストの表記でノイズサプレッサー・キャップのこと。長いので以後、キャップと略す。
    パルスジェネレータを交換するにはエンジンオイルを抜いてRクランクケースを開けなければならないため、Rクランクケースのガスケットも一緒に手配した。パルスジェネレータを交換するにはエンジンオイルを抜いてRクランクケースを開けなければならない。
    CDIユニットの在庫も確認したがこちらは廃番とのこと。一応、中古品も手配しておくことにする。ただし、CDIユニットには、容量が大きいコンデンサが入っている模様。と、いうことは電解コンデンサの可能性がある。これが一番寿命が短いと思われる。コンデンサは、使っている場合程ではないが保管しているだけでも寿命が来る(アレニウスの法則、温度と寿命の関係)。代わりの部品が無いと修理に手間取るだろう。

    キャップ付イグニッションコイル
    pulse-coil-01-ignition-coil.jpg
    2次側の抵抗値を何度も測定したが大きな値です。サービスマニュアルでは、3.5-4.7Ωとなっている。
    イグニッションコイルからキャップが外れる。サービスマニュアルの表記ではキャップを含んで抵抗値を測定するのかどうかは明記されていない。

    キャップ
    pulse-coil-02-cap.jpg
    中の端子をいじっている内にコイル側のピンを折ってしまった。
    再生はできそうも無いので、外側の赤い樹脂をカッターで切ると中から黒くて固い棒が出てきた。
    キャップのピンは金属だが、本体は金属ではない。抵抗体かもしれない。それならば、kΩの値を示すことも考えられる。ノイズサプレッサーという表現から、回路的には抵抗体でノイズを抑圧しているのでは?と想像した。

    故障したコイルも分解してみたいと思ったが、樹脂で固められており、中は高圧を作るために巻き数が多いと思われ、ばらす手間はかなりかかると思われる。いずれにせよ、高圧部品なので設備・技能もない素人では自作は難しいだろう。


  • 修理
    部品が届いた。

    イグニッションコイル
    pulse-coil-03-ignition-coil-new.jpg
    キャップ
    pulse-coil-04-cap-new.jpg
    キャップの組立
    pulse-coil-05-ignition-coil-new.jpg
    パルサコイル
    pulse-coil-06-pulse-coil.jpg
    まず、新品部品の抵抗値を測定した。
    ・イグニッションコイルの1次側はOK。
    ・イグニッションコイルの2次側(キャップ無し)は、3kΩ。
    ・イグニッションコイルのキャップは、4.9kΩ。
    ・パルサコイルの抵抗は、465Ω。

    バイクに元々ついていた部品の抵抗値は以下。
    ・イグニッションコイルの1次側はOK。
    ・イグニッションコイルの2次側(キャップ無し)は、4kΩ。
    ・イグニッションコイルのキャップは、4.8kΩ。
    ・パルサコイルの抵抗は、オープン。

    どうやら、イグニッションコイルとキャップは壊れているとは言えない模様。
    サービスマニュアルには、2次側の抵抗値は 3.5-4.7Ωと書かれている。
    想像だが、イグニッションコイル単体(キャップ無し)で、3.5k-4.7kΩが正しいのではないか?
    ただし、新しいイグニッションコイルの2次側抵抗値は3kΩなので上記の値には入っていない。
    イグニッションコイルはトランスと同じ構造なので、抵抗値そのものは重要ではないと思われ、むしろトランス内部の巻線抵抗が小さいと損失が小さくなるため部品としては望ましい方向と思える。
    (元のイグニッションコイルは、予備として保管することにする。)
    キャップを壊したのは早まったが、正常品が手に入らなければこういう判断はできなかったのでしかたなしと考えよう。

    パルサコイルの抵抗値はサービスマニュアルの値(520±60Ω)に入っている。小さめの値である。

    結論としては、壊れているのはパルサコイルだけと思われる。

    パルサコイルの交換だが、そのためには、Rクランクケースカバーを外す必要がある。Rクランクケースカバーを外すには、エンジンオイルを抜いて、マフラーも外さなければならない。

    参考
    pulse-coil-07-bolts.jpg
    クランクケースカバーを固定しているネジの場所がわからなくなると困るので、板に絵を描いてビニールテープで固定している。やりかたは人それぞれあると思いますが。

    パルサコイルの交換
    pulse-coil-08-koukan.jpg
    Rクランクケースを取り付けるときは非常に神経を使う。Oリングは付いているか、ガスケットはちゃんと穴に合っているか、スプリングはマニュアル通りに回してはめたか、等、何度も確認しないと心配です。

    慎重に作業してRクランクケースカバーを閉め、マフラーを取り付け、オイルを注入した。
    エンジンは普通にかかった。

    せっかく買ったのでイグニッションコイルも新品に交換した。

    修理は完了。
    後は、しばらく乗って様子をみる。


    補足:
    2019年3月の時点で、今も正常動作を続けている。
    パルサコイルって故障(断線)することもあるんですね。
    パルサコイル交換のためにはRクランクケースカバーを外す必要があるので面倒な修理です。


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